「司祭の集い」のお知らせ

サン・スルピス司祭会(旧カトリック神学院 福岡市城南区松山1-1-1)は、本年 11 月 25 日(火)〜26 日(水)の両日に、昨年のように、下記の要領で『司祭の集い』を開催いたします。同窓司祭だけでなく、すべての司祭のみなさまとご一緒に、楽しい時を共有できればと思っております。今年は、二ケア公会議 1700 周年を記念して中尾直通神父の講演を企画しております。ともに食卓を囲み、休日を一緒に過ごす感覚で、お誘い合わせの上、ご来院ください。部分参加でも構いません。みなさまとお会いできるのを楽しみにしております。参加は無料です。

11 25 日(火)院、グランド開放

*個人あるいはグループでお好きな時間にお集まりください。祈りの時、図書館利用、散歩、スポーツに興じるなど自由にお過ごし下さい。飲み物各種を旧神学生サロンの冷蔵庫に準備しております。大風呂や各階のシャワーも自由にご利用ください。

18:00〜 夕食会(大食堂)

*夕食後、ご希望の方は宿泊できますが、個室利用は 30 名まで(タオル、洗面用具、スリッパなどは準備しております)。

11 月 26 日(水)ミサと中尾直通師による講演会

8:00〜 朝食

10:00〜 中尾直通師(長崎大司教区・スルピス会)による講演会 ⇒ 別紙(次頁)参照

11:30〜 長崎教会管区司教団によるミサ(司祭召命への感謝と司祭養成基金寄付者への感謝ミサ)

*お車でお越しの方はアルバと白のストラをご持参ください。

*ミサのおわりに、旧カトリック神学院の建物敷地の現状報告がございます。

12:30〜 昼食(大食堂)

ご参加予定の方、とくに食事および宿泊を希望する場合は、11 月 15 日(水)までにメール(qfcs.pss@gmail.com)でお知らせください。宿泊(30 名まで)は先着順となります。ご了承ください。

中尾直通神父(長崎大司教区・スルピス会)による

二ケア公 1700 周年記念講演

日時 ; 2025 年 11 月 26 日 10:00~11:20

場所 ; 旧カトリック神学院 新館ホール

*講演後、11 時半より大聖堂において長崎教会管区司教団によるミサが行われます。

ニカイア公会議後の信条解釈と受容

—アレクサンドリアのアタナジオスとカイサリアのバジレイオスー

概要

 325 年のニカイア公会議によって、キリストの神性を否定するアレイオス派の主張をしりぞけることに成功した正統教会にあっても、まだ分裂の火種はくすぶり続けていた。それが表面化するのがアンティオキアの教会においてである。反アレイオス派という立場では意見の一致が見られるはずのグループが、メレティオス派とパオリノス派とに分裂するのである。そこにはニカイア信条についての解釈や受容のあり方についての態度の違いがあった。そしてこの分裂に正統信仰の教父たちも巻き込まれることになる。前者を支持する代表者がカイサリアのバジレイオスであり、後者を支持する立場に回るのがアレクサンドリアのアタナジオスである。両者は共に聖人として崇敬される教父であるが、彼らは果たしてこのような分裂を乗り越えることができたのか、彼らの三位一体理解には何か違いがあったのか、時代背景を掴むことと共に両者の言葉の比較を通じて検討していきたい。

参考文献

—Encyclopedia of Ancient Christianity, vol. I-III, IVP academic, 2014

—Athanse d’Alexandrie, Tome aux Antiochiens, Lettres à Rufinien, à Jovien et aux Africains,

SC622, 2021

—Saint Basile, Correspondance, tome I, Les Belles Lettres, Paris, 2003

—Saint Basile, Correspondance, tome III, Les Belles Lettres, Paris, 2003

—Claudio Moreschini, I Padri Cappadoci, Città Nuova, 2008

—Manlio Simonetti, «Dal nicenismo al neonicenismo: Rassegna di alcune pubblicazioni recenti», in

Augustinianum, vol. 38, no. 1, pages 5 – 27, 1998

—Basil Studer, «Una valutazione critica del neonicenismo», in Augustinianum, vol. 38, no. 1, pages

29 – 48, 1998

—a cura di Manlio Simonetti, Il Cristo, vol. II, VI edizione, 2009